メディア
Media
MEDIA
- インフルエンサーマーケティング支援
【フォロワー規模別】インフルエンサーマーケティングの成功事例を紹介。
インフルエンサーマーケティングは、それなりの費用もかかるため、失敗した時のリスクが大きい施策です。
ただ、上手くインフルエンサーマーケティングの成功事例を残した企業もあり、マーケティング担当者が参考にすべき点が多くあります。
ただ、成功事例を追うにしてもインフルエンサーの規模感次第で、参考にすべきポイントは異なります。業界ではインフルエンサーの規模感を以下の表のように分類します。
カテゴリ | 意味 | フォロワー規模 | 案件相場 |
---|---|---|---|
トップインフルエンサー | SNSだけでなく、マス媒体への露出あり。認知度もかなり高い | 50~100万 | 100〜400万円 |
マクロ(メガ)インフルエンサー | 各ジャンルにおける「カリスマ的存在」として活躍 | 10~50万 | 20万円〜200万円 |
マイクロインフルエンサー | 特定の分野で一定の権威性を持ち、リーチは小さくてもエンゲージメント率が高い傾向にあり | 1~10万 | 2〜40万円 |
ナノインフルエンサー | 影響力は低くなるものの、フォロワーから「知り合い」として認識されエンゲージメント率もかなり高い。 | ~1万 | 〜4万円 |
そこで、この記事では、インフルエンサーのフォロワー規模別に成功事例について解説していきます。さらに、そこからインフルエンサーマーケティングにかかる費用や、成功するために気をつけるべき点について解説していきます。
▼この記事でわかる内容 |
---|
・フォロワー数別でのインフルエンサー起用で成功した企業 ・インフルエンサーマーケティングを成功させるための考え方 ・インフルエンサーマーケティングの費用相場 |
この記事がマーケティング担当者の、施策実行の参考になればと思います。
50~100万:トップインフルエンサー起用で成功した企業
ここでは、フォロワー50万〜100万のインフルエンサーとのタイアップを実施した事例です。
2020年以前の企画もありますが、高い企画力とインフルエンサーの強みをうまく活かした企画なので紹介させていただきます。
▼トップインフルエンサー起用で成功した企業 |
---|
・株式会社オリエンタルランド|東京ディズニーシー ・東亞合成株式会社|アロンアルフア ・バズーカキャンディブランズ|スライダーズプッシュポップ |
株式会社オリエンタルランド|東京ディズニーシー
渡辺直美さん(@watanabenaomi703)はInstagramで1000万人超えのフォロワーを持ち、Youtubeでも100万超えのトップインフルエンサーです。
このタイアップでは、渡辺直美さんが東京ディズニーシーでの体験を投稿し、42万を超える「いいね」を獲得。
この事例は、トップインフルエンサーのリーチ力と潤沢な予算から実現した事例です。成功した要因として想定されるのは下記の3点です。
- 渡辺直美さんは若年層から中年層にかけての幅広い層がターゲットであった
- 渡辺さんの芸人としてのエンタメ性や表情の豊かさが東京ディズニーシーとの相性がよかった
- マスメディアに限らずinstagramやYoutube等のSNSでの訴求力の圧倒的な強さ
このように、商材(この場合ディズニーシー)との相性や、ターゲティングに基づくインフルエンサーの選定が成功に結びつきました。
東亞合成株式会社|アロンアルフア
東亞合成株式会社は、はじめしゃちょーさん(hajimesyachodesu)とのタイアップを実施しました。このPR企画では、「接着剤で家のモノをくっつけまくったwwwww」といった動画コンテンツの配信を実施しました。
独創的な企画は、大きな反響を呼び再生数は800万再生近く回りました。
さらに、Youtubeの概要欄から「超・自由研究キャンペーン(aronalpha.com)」というUGCを誘発するようなキャンペーンへの遷移する座組みを作っており、導線設計も高いレベルとなっています。
はじめしゃちょうは若年層を中心に非常に高い人気を誇るYouTuberで、潜在層に対して適切なブランド認知を獲得することができました。
やはり、こちらの企画もオリエンタルランドと同様、潤沢な資金力を活かしたトップインフルエンサーとのタイアップ企画です。
さらに、そこからのUGCを誘発させるようなキャンペーンを実施し、Web上の顧客との双方向性を存分に駆使した施策でした。
バズーカキャンディブランズ|スライダーズプッシュポップ
「スライダーズプッシュポップ」とヒカキンさんとのタイアップでPR企画を実施しています。こちらも、トップインフルエンサーとのコラボで圧倒的なリーチとUGCを生み出した企画の一つです。
アウトプットとしての動画は、「電動ドリルの超高速回転でアメ舐めたら大変なことにwww」というもので、ヒカキンさんが電動ドリルにくっつけた飴を舐めるというものでした。
企画自体の独創性と、ヒカキンさんの影響力、商材自体の魅力の高さから、幅広い潜在層への訴求が成功した事例の一つです。また、各プラットフォームでも話題になっており、X(当時のTwitter)でも当該動画に対する投稿が多くみられました。
10~50万:メガインフルエンサーの起用で成功した企業
続いて、フォロワー規模が10〜50万規模のメガインフルエンサー起用で成功した企業の事例を挙げていきます。
▼メガインフルエンサー起用で成功した企業 |
---|
・ディオール|Dior ・ファーストリテイリング|UNIQLO ・株式会社KINS|KINS |
ディオール|Dior
この投稿をInstagramで見る
Diorという世界的なブランドとKieさん(@_kiegram)とのタイアップ企画も大きな話題を呼びました。
Kieさんは、インスタグラムを中心に活動するインフルエンサーです。彼女は約20万人のフォロワーを持ち、特にファッションや、美容、ライフスタイルに関連するコンテンツを投稿しています。
ヒカキンさんなどのトップインフルエンサーほどの影響力はありませんが、Kieさんが持つファン層とDiorの香水の相性が非常に高かったことが成功につながりました。
ファーストリテイリング|UNIQLO
ファーストリテイリングのUNIQLOは、なぐもふうかさん(@fuka_off)とのタイアップを実施しています。
なぐもふうかさんは、InstagramやYouTubeで活動する人気のファッション系インフルエンサーです。彼女は元アパレル店員であり、UNIQLOやGU、ZARAなどのプチプラブランドの商品を主に紹介しています。
登録者数も現在50万人となっており、影響力も大きくなっています。UNIQLOは定期的になぐもふうかさんとのタイアップを実施しており、非常に購買に繋がる可能性の高いタイアップとなっています。
また、動画の概要欄には紹介された各種商材のリンクが貼られており、購買までの導線設計が徹底されている企画という点も学ぶべき点が多いです。
株式会社KINS|KINS
華やかな料理写真で人気のまいちくさんが、KINSの商品をPRしました。KINSは、「菌と生きる。体が生きる。」というコンセプトのブランドです。
まいちくさんのフォロワーは料理やライフスタイルに興味を持つ層であり、KINSの健康志向の商品に適合していたこともあり、いいねが2000件つくなど大きな成果がありました。
さらにタイアップした投稿も、前面に押し出すのではなくあくまでまいちくさんの普段の投稿に馴染ませる形のコンテンツです。それゆえに、押し売り感や胡散臭さのないPR企画になったと言えるでしょう。
1~10万:マイクロインフルエンサーの起用で成功した企業
続いて、マイクロインフルエンサーの起用で成功した企業について紹介していきます。
▼マイクロインフルエンサーの起用で成功した企業 |
---|
・ワークマン(#ワークマン女子 ) ・BASE FOOD(ベースフード) ・MyPROTEIN(マイプロテイン) |
ワークマン(#ワークマン女子 )
ワークマンは、作業服業界の大手として、マイクロインフルエンサーの活用に成功している企業の一つです。同社は、自社の商品を愛用するYouTuberたちに声をかけ、公式アンバサダーとして多くの人を起用しています。
さらに、注目すべき試みとして、フォロワーが5万人のサリーチャンネルを運営する浜屋理沙さんを社外取締役に迎えました。彼女はワークマンの熱烈なファンであり、職人向けの作業着を女性のおしゃれな衣服に変え、女性向けの店舗「#ワークマン女子」の誕生に貢献しました。
BASE FOOD(ベースフード)
BASE FOODは、1食で1日に必要な栄養素の1/3が摂取できる完全栄養食を提供するD2Cブランドで、インフルエンサーの活用が巧みな企業の一つです。
BASE FOODのインフルエンサー施策の特徴は、多数のインフルエンサーを活用していることです。マイクロインフルエンサーだけでなく、フォロワーが数百から数千人規模のナノインフルエンサーも積極的に採用しています。
その主要な戦略の一環として、BASE FOODはアンバサダー企画を通じて小規模なインフルエンサーを積極的に活用しています。
その一環として、Instagramのフォロワー数が約7万人のインフルエンサーを通じて、美味しそうな料理と共に自社製品を紹介する投稿を行っています。これにより、「ステルスマーケティング(ステマ)」の感じがなく、ユーザーにとって身近に感じられる演出を実現しました。
>>完全栄養食「BASE FOOD」のブランド体験に学ぶ、ユーザーがUGCを発信したくなる仕組み作り
MyPROTEIN(マイプロテイン)
マイプロテインは、イギリスのD2Cブランドです。マイプロテインは小規模なインフルエンサーの起用によって日本国内の認知を高める事に成功したブランドです。
マイプロテインパートナーシップというプログラムを通して、マイクロインフルエンサーをはじめとした小規模インフルエンサーを積極的に起用しています。
「マイプロテインではマイプロテインの商品が好きで、その商品を少しでも多くの方にご利用頂くために広告をして頂く方を支援、協賛しています。」
引用元:MYPROTEIN公式サイト
さらに、個人的にマイプロテインの成功に寄与した要因として、インフルエンサーを育てる仕組みが非常に優れていたことにあると考えます。
マイプロテインは単なるスポット的な起用ではなく、インフルエンサーと長期的な関係を構築したことにあります。当初、そこまで規模が大きくなかったトレーニーインフルエンサーを長期的に「育てる」事で相乗効果を狙ったのです。
このアプローチにより、ブランドとして強力な信頼度と認知を築くことができました。
インフルエンサーマーケティングを成功させるための考え方
ここまで成功事例について言及してきました。ただ、これらの事例に共通するインフルエンサーマーケティングを成功させるための考え方があります。具体的には以下の4つのポイントが挙げられます。
▼インフルエンサーマーケティングを成功させるための考え方 |
---|
・考え方①|ターゲットと目的を明確にする ・考え方②|KPIの設定を実施する ・考え方③|インフルエンサーにファンになってもらう ・考え方④|中長期的かつ継続的に施策を打つ |
考え方①|ターゲットと目的を明確にする
成功するインフルエンサーマーケティング施策の最初のステップは、ターゲットと目的を明確にすることです。
これには、どのような顧客をターゲットにするかを明確にすることで、施策を通じて達成したい具体的な目標を設定することが可能になります。
例えば、若年層のブランドの場合だと認知度向上、特定製品の売上向上などが目的となり得ます。明確な目標を持つことで、施策の方向性が定まり、成功に導くための戦略を立てやすくなります。
考え方②|KPIの設定を実施する
施策を実行する際に、KPIを設定することは非常に重要です。
▼KPIとは? |
---|
KPIとは?「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と訳されます。これは、組織や事業の目標達成度を測定するために使用される具体的な指標です。KPIは、企業や組織がその戦略的目標をどの程度達成しているかを理解し、評価するための重要なツールです。 |
インフルエンサーマーケティングでのKPIの代表的な事例が挙げられます。例えば下記のような数値指標があげられます。
- エンゲージメント率
- リーチ
- コンバージョン数
これらの指標は、キャンペーンが目標に対してどれだけ効果的であるかを評価するために存在します。インフルエンサーマーケティングを実行する際に、定期的に進捗をモニタリングし、進捗度合いに応じて施策を調整することが重要です。
考え方③|インフルエンサーにファンになってもらう
インフルエンサーマーケティングの鍵となるのは、インフルエンサーがあなたのブランドのファンになることです。
インフルエンサーがある程度自社の商品に対してファンであることが重要です。すると、インフルエンサーのメッセージは説得力あるものになります。
結果として、フォロワーに対しても影響力が増します。このためには、インフルエンサーとの関係を築き、彼らが製品やブランドを本当に理解し、価値を感じられるようにすることが重要です。
考え方④|中長期的かつ継続的に施策を打つ
インフルエンサーマーケティングは、一過性のキャンペーンよりも長期的な戦略として考えるべきです。
一貫性を持って中長期的に施策を展開することで、ブランドの認知度を徐々に高め、顧客との信頼関係を構築できます。
また、定期的なキャンペーンを通じてインフルエンサーとの関係を維持し、継続的なコラボレーションを行うことが、効果的なブランドメッセージを発信し続けるための鍵です。
インフルエンサーマーケティングの費用相場
インフルエンサーの相場は「フォロワー単価×フォロワー数」という計算式で決まります。フォロワー単価は「1フォロワー2円〜4円」程度となっています。
▼インフルエンサーのキャスティング費用の計算式 |
---|
・単価×フォロワー数 |
例えばフォロワー5万人で単価が4円の場合、20万円が相場になります。
また、インフルエンサーを起用する施策は、専門性やノウハウが重要になるため、代理店やキャスティング会社に外部委託するケースもあります。
代理店に依頼する場合、インフルエンサーへの依頼料の30%〜40%が相場となっています。
カテゴリ | 意味 | フォロワー規模 | 案件相場 |
---|---|---|---|
トップインフルエンサー | SNSだけでなく、マス媒体への露出あり。認知度もかなり高い | 50~100万 | 100〜400万円 |
マクロ(メガ)インフルエンサー | 各ジャンルにおける「カリスマ的存在」として活躍 | 10~50万 | 20万円〜200万円 |
マイクロインフルエンサー | 特定の分野で一定の権威性を持ち、リーチは小さくてもエンゲージメント率が高い傾向にあり | 1~10万 | 2〜40万円 |
ナノインフルエンサー | 影響力は低くなるものの、フォロワーから「知り合い」として認識されエンゲージメント率もかなり高い。 | ~1万 | 〜4万円 |
まとめ
ここまで、インフルエンサーマーケティングの成功事例について解説してきました。認知獲得や購買促進等に向けて上手くインフルエンサーを活用しています。
ただ、フォロワー規模によっては自社ではキャスティングできないインフルエンサーの事例もあったと思います。
ただ、1万〜10万ほどのフォロワーでしたら100万円以内に収めることも可能ですので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を通じて、マーケティング担当者の悩みの種が少しでも晴れたらと思います。