代理店インフルエンサーの投稿、二次利用もできますよ!
代理店から上記の提案をいただいた際に、ふと考えたことはないでしょうか。



それって要するに、投稿の使い回しでは?
わざわざ追加費用を払ってまでやる意味があるの?
上記の疑問は自然なものです。実際、二次利用を「コストを抑えて素材を再利用する手段」と捉えている限り、投資対効果が見えにくいのも無理はありません。
しかし、二次利用の本質はコスト削減ではなく、広告パフォーマンスそのものを引き上げる点にあります。企業が自社で制作した広告と、インフルエンサーが生活者目線で制作したコンテンツでは、消費者の反応がまったく違う。
ある事例では、インフルエンサー素材をInstagram広告とLPに転用した結果、CVRが約2倍に上昇したという報告もあります(出典:通販マーケティング, インフルエンサー二次利用事例)。
「ただの使い回し」で終わるか、「広告の質を変える武器」になるか。その分岐点はどこにあるのか。
本記事では、二次利用の定義や著作権の注意点、費用相場といった基本知識から、広告効果を最大化するための活用設計まで、実務に必要な情報を一通り解説しています。二次利用を検討中の方も、既に取り組んでいて成果に伸び悩んでいる方も、判断の材料としてお役立てください。
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インフルエンサーの二次利用とは


インフルエンサーの二次利用とは、PRとして依頼した投稿コンテンツを、当初のSNS投稿以外の目的で再活用することを指します。
具体的な活用先としては、以下の4つが代表的です。
- SNS広告への転用:nstagramのブランドコンテンツ広告やTikTokのSpark Adsとして配信する
- ECサイト・LPへの掲載:商品ページにインフルエンサーの写真やレビューを掲載し、購入を後押しする
- 自社SNSでのリポスト:公式アカウントでシェアし、ブランドの信頼材料として活用する
- 店頭POP・販促物への使用:実店舗の販促素材としてインフルエンサーの写真やコメントを展開する
ここで必ず押さえておくべきポイントがあります。
企業が依頼した投稿であっても、著作権と肖像権はインフルエンサー本人に帰属するという点です。許可なく転用すれば権利侵害にあたるため、二次利用には必ず事前の許諾契約が必要になります。
「依頼して作ってもらったのだから自由に使えるのでは」と思いがちですが、法的にはそうではありません。この認識のズレがトラブルの原因になるケースは少なくないため、契約段階での整備が欠かせないと言えます。
二次利用の費用相場と契約時のポイント
二次利用の費用は、インフルエンサーへの投稿報酬の20〜50%が一般的な相場です。
たとえば投稿報酬が10万円であれば、二次利用費は2万〜5万円程度になります。利用する媒体の数や掲載期間によって変動するため、事前に条件を明確にしておくことが大切です。
「思ったより安い」と感じるか「追加コストがかかるのか」と感じるかは、二次利用で何を得たいかによって変わるでしょう。単なる素材の使い回しと捉えれば割高に感じますし、広告パフォーマンスを変える投資と捉えれば妥当な金額に映るはずです。
また、契約時に押さえるべきポイントは以下の3つです。
1. 利用範囲を具体的に明記する
SNS広告だけなのか、ECサイトへの掲載も含むのか、店頭POPにも展開するのか。利用先があいまいなまま契約すると、後から追加費用や許諾の再交渉が発生するリスクがあります。
2. 利用期間を定める
3ヶ月、6ヶ月、無期限など、いつまで使えるのかを明確にしておきます。期間の定めがないまま使い続けることは、インフルエンサー側との信頼関係を損なう原因にもなります。
3. 投稿依頼の段階でまとめて契約する
投稿が公開された後に「やっぱり二次利用もしたい」と交渉するケースがありますが、これは費用が割高になりやすく、許諾が得られないリスクもあります。最初の契約時に二次利用の条件まで含めて合意しておくのが最もスムーズです。
二次利用は本当にやる意味があるのか
費用と契約の基本を理解したところで、改めて根本の問いに向き合いましょう。
社内で予算を通す場面を想像してみてください。上長に「インフルエンサー投稿の二次利用をやりたい」と提案したとき、おそらく返ってくるのは「それ、投稿を使い回すだけでしょう?追加で費用をかける意味は?」という問いです。
この問いに対して、データに基づいた回答を持っておく必要があります。
広告パフォーマンスのデータが示す根拠
企業が自社で制作した広告クリエイティブと、インフルエンサーが制作したコンテンツでは、消費者の受け取り方に構造的な差があります。
企業制作の広告は「売りたい側の発信」として処理されやすく、タイムラインでスクロールされがちです。一方、インフルエンサーの投稿は「第三者のレビュー」として受け取られるため、同じ広告枠でも目が止まりやすくなります。
この構造的な差は数値にも表れています。インフルエンサー素材を広告に転用した事例では、CTRが最大3倍、CVRが最大2.5倍に向上したケースが報告されています。
「広告なのに広告っぽくない」というインフルエンサーコンテンツの特性が、そのまま広告パフォーマンスの改善に直結しているといえるでしょう。
ただし、すべての二次利用が成果に繋がるわけではない


ここは冷静に見る必要があります。以下のようなケースでは、二次利用に費用をかけてもリターンは期待できません。
- オーガニック投稿の段階で反応が低かった素材を転用する場合:SNS上で反応が得られなかったコンテンツは、広告として配信しても成果は出にくいでしょう。二次利用する素材は、投稿段階でエンゲージメントが高かったものを選別する前提です
- 広告のターゲットとインフルエンサーのフォロワー層がズレている場合:第三者配信では、フォロワー以外の層にもリーチが広がります。そのため、広告ターゲットの属性とインフルエンサーの世界観に整合性がなければ、違和感のある広告になってしまいます
- 掲載先ごとの調整を行わない場合:SNS投稿をそのままLPに貼り付けても、ページの文脈と噛み合わなければ逆効果です。掲載先に合わせたトリミングやテキスト調整は最低限必要になります
つまり、二次利用に「やる意味があるかどうか」は、素材の選別と活用の設計次第で決まります。
闇雲に転用すれば失敗しますが、パフォーマンスの高い素材を選び、適切な設計で展開すれば、自社制作の広告では到達できない成果を引き出せる可能性がある、これが二次利用の正しい評価であると言えるでしょう。
二次利用の効果を最大化する活用設計


二次利用で成果を出している企業に共通しているのは、「投稿後に二次利用を検討する」のではなく「最初から二次利用を前提に施策全体を設計している」という点です。
- 設計1:広告素材としてのディレクションを投稿段階で行う
- 設計2:第三者配信広告で拡散する
- 設計3:配荷エリアに合わせて配信を集中させる
- 設計4:A/Bテストとの組み合わせで勝ちパターンを見つける
この違いは、最終的な広告パフォーマンスに大きく影響します。
設計1:広告素材としてのディレクションを投稿段階で行う
二次利用を前提にする場合、インフルエンサーへのブリーフィング段階でクリエイティブの方向性を設計する必要があります。
たとえば、動画投稿であれば冒頭3秒のセリフや構図を指定する。静止画であれば、広告バナーとしてトリミングしたときに訴求が伝わるレイアウトを想定しておく。こうした事前設計があるかどうかで、二次利用時の素材としての使い勝手がまったく変わります。
ここで見落とされがちなのが、訴求軸の設定です。「悩み解決型」なのか「成分訴求型」なのか「店舗誘導型」なのか。
広告として配信する際にどの切り口で消費者に届けるかを事前に決めておけば、インフルエンサーのディレクションにも一貫性が生まれます。
設計2:第三者配信広告で拡散する
二次利用の中でも特にパフォーマンスが高いのが、第三者配信広告としての活用です。
第三者配信広告とは、インフルエンサーの投稿をそのまま広告として配信する仕組みを指します。Instagramでは「ブランドコンテンツ広告」、TikTokでは「Spark Ads」と呼ばれています。
通常の企業広告との最大の違いは、インフルエンサーのアカウントから広告が配信される点です。タイムラインに表示されたとき、企業アカウントからの広告よりも自然に馴染むため、ユーザーの抵抗感が薄れます。
加えて、広告管理画面から通常の広告と同様のターゲティング設定ができるため、インフルエンサーのフォロワー以外にも戦略的にリーチを広げることが可能です。
設計3:配荷エリアに合わせて配信を集中させる
見落とされがちですが、広告の配信エリア設計も二次利用の成果を左右する大きな要素です。
全国に均等配信するのではなく、自社商品が実際に棚に並んでいるエリアに配信を集中させる。こうすることで、「SNSで見た → 店頭で見つけた → 購入」という導線が繋がりやすくなります。
特にドラッグストアやバラエティショップなど実店舗での販売がメインの商材では、この設計の有無が費用対効果を大きく分けます。
設計4:A/Bテストとの組み合わせで勝ちパターンを見つける
複数のインフルエンサーに投稿を依頼している場合、二次利用の段階でA/Bテストを回すことができます。
どのインフルエンサーの素材が最もCTRが高いか、どの訴求軸がCVRに繋がるか。配信データを蓄積しながら、パフォーマンスの高い素材に予算を集中させていく。
さらに、広告の配信データと店頭POSデータを突き合わせれば、どの素材が実際の店頭売上に寄与したかまで可視化できます。
この検証サイクルを回すことで、「どんな投稿が二次利用で成果を出すか」というナレッジが社内に蓄積されていきます。
次回以降のインフルエンサー起用時にディレクションの精度が上がり、施策全体のROIが改善されていく。二次利用は単発の施策ではなく、学習と改善のサイクルを回すための仕組みとして捉えるべきでしょう。
まとめ
インフルエンサーの二次利用は、「投稿の使い回し」ではなく「広告の質を変える戦略的な資産活用」です。
「そもそもやる意味あるの?」という問いに対する答えは、設計次第でイエスにもノーにもなります。反応の良い素材を選別し、広告を前提としたディレクションを行い、配荷エリアに合わせた配信設計とPOS連動の効果検証まで繋げる。
上記の一連の設計があって初めて、二次利用は投資に見合うリターンを生み出します。
しかし、ここまで読んで「設計が大事なのはわかったが、実際にどの投稿が店頭の売上に繋がったのかをどうやって検証するのか」と感じた方もいるのではないでしょうか。
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